2020年11月18日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)の子会社である株式会社オメガシミュレーション(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:浦 直樹)は、プラント運転訓練シミュレータの核となる統合ダイナミックシミュレーション環境「OmegaLand(オメガランド)」の機能を強化した「OmegaLand V3.4」を開発、販売を開始しましたのでお知らせします。今回は、臨場感のあるシミュレーション環境と多様なニーズに迅速に応えられるエンジニアリング環境を用意しました。
開発の背景
デジタル技術の進歩に伴い、多くのプラントではデジタルデータを活用した操業改善や、プラントやシステム間の連携によってより効率的な操業を目指す動きが加速しています。デジタルツインに代表されるプラントのダイナミックシミュレーションの分野においても、こうした動きに応じて、さらなるシステム間の連携性の強化や複雑化するプラントのモデリング作業の効率化が求められています。加えて、お客様によるデジタル技術の積極的な導入により、これまでダイナミックシミュレータの主な活用手段であったプラント運転訓練シミュレータだけでなく、よりプラントの効率的・安定的な操業を実現するために、シミュレーション技術を生かして、プロセスの妥当性の検討・解析、制御性の向上、さらには実際の操業にも生かした運転支援への活用など利用ニーズが多様化しています。
製品の特長
- 短期間でシミュレーション環境を構築し、複雑化するニーズに迅速に対応
3Dデータを活用した仮想現実(VR: Virtual Reality)のシミュレーション環境は高い臨場感を得られますが構築には多くのエンジニアリングが必要になります。一方、「OmegaLand V3.4」は360度カメラで撮影した画像を活用し、VRに比べてエンジニアリングの手間がはるかに少ないパノラマビューによるシミュレーション環境で高い臨場感を実現します。また、グラフィックの設計やモデリングに関する機能を強化することによってエンジニアリング効率を向上させており、複雑化したプラントにおいてもシミュレータを早期に構築、オペレータ、エンジニアなどの職責の違いによる多様なニーズ、運転支援やプロセス解析などの異なる用途にも柔軟かつ迅速に対応します。 - 異なる仕様のOSに対応することで多様なシステムとの連携が可能に
シミュレータは、プラントの制御データ、設備データ、生産管理データなどさまざまなデータを活用したり、他のシステムと連携させたりすることで、現実に近い環境を構築することができます。「OmegaLand V3.4」では64ビットと32ビットの異なるOSの機器やアプリケーションとの連携を可能にしています。これにより、プラントやシステム間の連携によって複雑化している場合においても精度の高いシミュレーション環境を実現します。
主な市場
石油、石油化学、化学、ガス、電力、上水道
用途
- 製造プラント向け運転訓練
- プロセスの妥当性の検討・解析
- 計装システムの検証・検討
- プラントの運転支援
- エンジニア教育
株式会社オメガシミュレーション
株式会社オメガシミュレーションは、横河電機株式会社のプラント制御システムのノウハウと、三井化学株式会社のプロセスシミュレーション技術を持ち寄り、1997 年4 月に設立されました。現在の出資比率は、横河電機株式会社が85.1%、三井化学株式会社が14.9%です。事業内容は、プラント運転訓練シミュレータやプラント解析・運転・制御支援ソフトウェアの開発、販売、保守です。
関連ページ
以上
本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、オメガシミュレーション株式会社、各社および各団体の登録商標または商標です。
本件に関するお問い合わせ
- 製品に関するお問い合わせ・資料請求先
株式会社オメガシミュレーション 営業部 - 本プレスリリースに関するお問い合わせ先
横河電機株式会社 コミュニケーション統括センター 広報課