2023年8月31日発表
横河ソリューションサービス株式会社
横河レンタ・リース株式会社
パナソニック コネクト株式会社
横河ソリューションサービス株式会社(本社:東京都武蔵野市、代表取締役社長:八橋 弘昌、以下「横河ソリューションサービス」)、横河レンタ・リース株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:澤 和久、以下「横河レンタ・リース」)、パナソニック コネクト株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 執行役員 プレジデント・CEO:樋口 泰行、以下「パナソニック コネクト」)は、プラントの保守効率の向上と安全操業に向けたデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を支援する様々なソリューションの提供に向けた協業を開始しますのでお知らせします。
横河ソリューションサービスが持つ計測・制御・情報技術と、パナソニック コネクトが持つ無線ネットワークや画像センシング技術などを組み合わせ、現場の作業効率化・自動化・自律化に資するソリューションを提供していきます。加えて、横河レンタ・リースが持つレンタル・リーススキームを活用することでお客様の投資リスクを軽減させDX導入の判断を加速させていきます。
第一弾として、2023年9月1日から、ローカル5G(第5世代移動通信システム)の実証実験向けに、ネットワーク機器と各社のソリューションを組み合わせたローカル5G導入検討用レンタルパッケージの受注を開始します。
【ローカル5G導入検討用レンタルパッケージのネットワーク構成例】
拡大
協業の背景
プラントでは、現場でも中央計器室の制御システムの情報を閲覧しながら、迅速かつ適切な対応で保守品質を維持向上したいという要求や、少子高齢化や熟練者の定年退職に伴う人財不足により、現場作業の省人化の実現や属人化の解消、業務ノウハウの継承が課題となっています。加えて、近年多発している自然災害等の有事の際の迅速な対応や作業員の安全管理へも要求が高まっています。
これらの課題には、多数のセンサを活用した設備監視やロボティクスなどによる遠隔制御、さらにはスマートグラスなどの複合現実(MR)技術などのデジタル技術を用いて遠隔地にいるベテラン運転員によるリモート指導が有効です。そのためには、音声・高精細映像を含む大容量のデータを高速で伝送できる強靭なネットワーク基盤が必要となります。ローカル5Gは、高速・大容量、セキュリティが確保された企業や自治体等が個別に利用できるネットワーク技術として、検討・実証が全国各地で進んでいます。
しかし、ローカル5Gは免許制のため、Wi-Fi®などと比較すると実証実験の実施までに時間がかかることに加え、初期投資費用も比較的高額という課題があり、ローカル5Gの活用方法や有効性、価値などが分からないなどの声も多く届いていました。
これらの課題を解決するために、横河ソリューションサービス、横河レンタ・リース、パナソニック コネクトは、プラントの保守効率の向上と安全操業に向けたプラントのDX実現をサポートするソリューション提供の第一弾として、初期費用を抑えながら実証実験を手軽に実施できるように、ローカル5G対応のネットワーク構築に必要な無線機器のレンタルサービスと、お客様の困りごとを解決するコンサルティングを含む各社のソリューションを組み合わせた、ローカル5G導入検討用レンタルパッケージを提供することにしました。
3社の役割
横河ソリューションサービスは、サービス・ソリューション契約の窓口を担います。これまで計測・制御・情報の技術を軸に、最新のデジタル技術を組み合わせた課題解決型の総合的なソリューションサービスを提案してきました。そのノウハウを生かし、保守効率の向上と安全操業を追求するお客様の困りごとに関するコンサルテーションを行います。さらに、YOKOGAWAの制御事業の包括ブランドOpreX™のラインアップから、ローカル5G技術を効果的に活用したソリューションをお客様に提案します。
横河レンタ・リースは、豊富なレンタル商品のラインアップとレンタル運用のノウハウの強みを生かし、ローカル5Gネットワーク構築に必要な機器やソリューションに必要な機器のレンタル・リースサービスを提供します。
パナソニック コネクトは、ローカル5GやプライベートLTEなどの自営無線ネットワークや画像解析技術による様々なセンシングソリューションを有しています。本協業では、ローカル5G機器を、横河レンタ・リースを通じてレンタル・リースサービスとして提供します。また、要望に応じて実証実験の実測・評価の支援まで行い、さらには本格導入に向け、マルチアクセス機能による不感エリア対策やBCP対策を最重要視したオンプレミス設計、高セキュリティなど、現場の知見・ノウハウを生かし、プラントのニーズに沿ったシステム設計の協力を行います。
今後、横河ソリューションサービス、横河レンタ・リース、パナソニック コネクトは、ローカル5G導入検討用レンタルパッケージの提供を通じて、知見・ノウハウを蓄積し、ローカル5G基盤とロボティクス、AI、クラウド、無線センサ―、画像センシングなど最新のデジタル技術を組み合わせ、保守効率の向上と安全操業、さらには生産性向上に向けたお客様の困りごとに沿ったソリューションサービス群のラインアップを順次拡大していきます。協業を通じて3社それぞれの特徴を生かしたプラットフォームビジネスモデルを共同で構築し、プラントのDXに貢献します。
主なお客様
電力、ガス、石油化学、化学、紙パルプ、鉄鋼、鉱山、造船、自動車、電機・電子、電池、半導体、上下水道、ダム
ローカル5G導入検討用レンタルパッケージ概要
ローカル5G対応ネットワーク機器のレンタルサービス
- 端末のレンタル費用、コンサルティングを含むソリューション、システム設計、ネットワーク設計、工事などの費用は含まない
- レンタルサービスの最短期間は3か月
- 初期費用を抑えながら、手軽に実証実験の実施が可能
- 現場(お客様敷地内)にローカル5Gコア/基地局の設置により、高セキュリティ運用やBCP対策に特化した無線ネットワーク環境を構築
- 電波伝搬や通信速度等の実測値の測定に加え、お客様のニーズやユースケースに合わせた最適なソリューションをセットで提供
- お客様にて本免許もしくは実験試験局免許の取得が必要(パナソニック コネクトにて免許取得支援/免許代行申請も可能)
- 提供エリアは日本国内
- 受注開始日は、2023年9月1日
- サービス開始は、2024年3月予定
横河ソリューションサービス株式会社
2013年4月に、YOKOGAWAの制御事業の国内営業・エンジニアリング・保守・サービス機能を統合して発足。従業員数は2,572人。売上高は1,057億円(2022年度実績)。幅広い産業のお客様に対し、制御・計測機器等の販売、保守サービス、電気計装工事、トータルソリューション展開及びエンジニアリング事業を展開。
https://www.yokogawa.co.jp/about/yjp/
横河レンタ・リース株式会社
1987年1月設立。従業員数は822人。IT機器から計測器、マイクロプロセッサ開発支援装置など各種機器のレンタルサービスを提供する事業と、日本ヒューレット・パッカード社のIT機器の販売からシステム基盤設計・構築・保守まで提供するシステム事業を展開。
https://www.yrl.com/company/outline.html
パナソニック コネクト株式会社
2022 年4 月1日、パナソニックグループの事業会社制への移行に伴い発足した、B2Bソリューションの中核を担う事業会社。従業員数は約29,500名。売上高は1兆1,257億円(2022年度)「サプライチェーン」「公共サービス」「生活インフラ」「エンターテインメント」分野向け機器・ソフトウエアの開発/製造/販売、並びに、システムインテグレーション/施工/保守・メンテナンス、およびサービスを含むソリューションを提供。ローカル5Gを含む無線ネットワークに関しては、幅広い業界に「現場マルチネットワークサービス」として、ソフトウエアやエッジデバイスなどを組み合わせてお客様の現場に合わせた最適なEND to ENDのソリューションを提供。
https://connect.panasonic.com/jp-ja/
以上
本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、横河電機株式会社、横河ソリューションサービス株式会社、横河レンタ・リース株式会社、パナソニック コネクト株式会社、各社及び団体の登録商標または商標です。
本件に関するお問い合わせ
- 本プレスリリースに関するお問い合わせ先
横河電機株式会社 コミュニケーション統括センター 広報課
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