2024年10月28日発表
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 取締役 代表執行役社長:奈良 寿)は、子会社のヨコガワ・イタリア(本社:ノヴァ ミラネーゼ 社長:Alessio Rubini)が、ShellとEnecoの合弁会社(出資比率 Shell80%、Eneco20%)であるCrossWind(クロスウィンド)が開発し、運用する風力発電所内に設置される先駆的な洋上グリーン水素製造・貯蔵パイロットプラントである「ベースロード・パワー・ハブ」に、統合制御とエネルギー制御・監視を行うシステムを提供することをお知らせします。発注元は、石油・ガス、再生可能エネルギー、カーボンニュートラルの洋上および陸上プラントの設計、建設、供給を専門とする国際事業グループの親会社であるイタリアのEPCIC※請負業者Rosetti Marino S.p.A(ロセッティ マリノ)です。
「ベースロード・パワー・ハブ」は、オランダの海岸から18.5キロメートル離れたHollandse Kust Noord洋上風力発電所に設置されます。69基の洋上風力発電機で発電された電力の余剰分を利用して、メガワット級の電解槽で貯蔵可能なグリーン水素を製造し、オンデマンドで燃料電池により電力への変換を可能にします。また、風力は発電量が変動するため、短期用の蓄電池も備えています。
この「ベースロード・パワー・ハブ」は技術的に複雑な設備であり、一つの制御・監視システムで複数の独立したシステムを調整し最適化する必要があります。このプロジェクトでは、制御システム、センサーや、AIを統合するプラットフォームである当社のOpreX™ Collaborative Information Server(統合情報サーバ)が中心的役割を果たします。この統合情報サーバによって本プロジェクトに導入する当社の統合生産制御システム「CENTUM VP」、安全計装システム 「ProSafe-RS」、統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM」に加え、グループ会社のBaxEnergyが提供するエネルギー制御・監視システムを含めた一元管理を実現します。
当社は、統合制御により可能な限り効率的な運転を可能にし、コスト低減に貢献します。「ベースロード・パワー・ハブ」プロジェクトでは、System of Systemsの概念に基づき異なるシステムを緊密に統合し、複雑な環境での管理が求められる脱炭素プロジェクトを推進するお客様を支援します。
※EPCIC:engineering, procurement, construction, installation and commissioning
以上
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統合情報サーバ (CIサーバ)
横河電機の統合情報サーバ(CI サーバ)は、デジタルトランスフォーメーションの枠組みを構築しながら、DX(デジタルトランスフォーメーション)による生産効率の向上と運用保守の軽減を即座に実現します。