横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

残留塩素計 RC400G
お知らせ: 本製品は、2021年9月30日に販売終了しております。 下記の推奨代替製品をご参照ください。:

上水道をはじめ各種の用水処理系における塩素処理は、給水中に生息する微生物、菌類、藻類,貝類などを死滅させ、その用水の用途に適した水質を得ることが目的です。しかし、過剰の塩素投入は、上水道では塩素臭の水、工業用水では配管の腐食、放流水では河川への有害物の放出などの弊害を生じる原因になります。そのため塩素投入時に残留塩素計によって塩素濃度を測定し、監視・制御することが重要です。

RC400G残留塩素計は、浄水場のすべてのプロセス管理、工場・工業用水設備の管理(冷却水・飲料水)、大型ボイラの水質管理に適しています。回転電極式ポーラログラフ法を採用、また試薬を使い分けることにより、残留塩素(遊離塩素+結合塩素)と遊離塩素を分離して測定することが可能です。

特長

変換器

  • 校正はワンタッチで簡単
  • 校正時に自動的に検出器自己診断(ゼロ点・スロープ・応答性)
  • 出力レンジはスパンがは0~1 mg/lから0~10 mg/lまで現場で任意に設定可能、また2レンジリモート切り替えが可能
  • 出力信号は折れ線出力可能
  • 電極間加電圧/電流特性の確認が容易であり、アプリケーションに適合する設定に変更が可能

検出器

  • 回転電極/ガラスビーズ洗浄により効果的な連続自動洗浄を実現
  • 結合塩素の濃度が極めて高い測定水に対しては、結合塩素対策が可能(遊離塩素用)
  • 接触子には安全な摺動式コンタクトを採用
  • 保守が容易な(洗い易い)セル構造を実現
  • 電源やサンプルを止めずに電極部のメンテナンスが可能

サンプリング装置

  • 測定水の汚れの状態に応じて、洗浄装置の選択が可能
  • 信頼性の高い定量ポンプで試薬注入量を安定的にコントロール

 

測定原理

回転電極式ポーラログラフ法

 

アプリケーション

  • 浄水場のすべてのプロセス管理
  • 工場、工業用水設備の管理(冷却水・飲料水)
  • 大型ボイラの水質管理

詳細

測定対象 水中の遊離塩素(Free塩素)または残留塩素(Total塩素)
測定範囲 0~10 mg/l
温  度 0~50°C
pH pH3~9
導電率 制限なし
流  量 1~4 l/min  浄水用
5~10 l/min  砂炉過1筒式
10~20 l/min  砂浜過2筒式
圧  力 20~500 kPa
繰返し性 2%
直線性 ±3%
ドリフト ゼロドリフト:±1%/月以内
スパンドリフト:-5%/月以内
応答時間 90%応答時間で表示
浄水用:約3分
原水用、海水用:約4分
下水道2次処理水用:約4分

関連情報

砂ろ過器洗浄用の洗浄水(水道水)の装置入口での条件と消費量は下記の通りです。 なお、消費量は流量や配管の状態、および周期や時間設定などにより異なります。 水質:浄水 圧力:0.1~0.5MPa 流量:10~12 L/min 消費量:約130 L/日(砂ろ過1筒式原水用の場合)     約470 L/日(砂ろ過2筒式原水用の場合) ...
測定水から発生するハロゲンガスの侵入によって、電極機構部およびポンプ駆動機構部が腐食するのを予防するため、これらを収納している容器内をエアパージします。エアパージ用の空気は、計装用空気を使用します。供給空気圧と消費量は下記の通りです。 供給空気圧:140 kPa 空気消費量:約5 L/min 計装用空気を入手できない場合は、ポンプを用意してください(オプションで手配可能です)。 なお、ポンプを使用する場合は、清澄な空気を吸引するようにしてください。 一般的に、水質計器室の空気は塩素ガ...
遊離塩素(Free塩素)測定の場合、測定液中に結合塩素が混入している場合は、遊離塩素に反応して流れる拡散電流に、結合塩素に反応して流れる拡散電流が重畳するため、出力は遊離塩素に結合塩素の分が加算された値になります。 この結合塩素の影響を軽減するため、結合塩素対策形では下記の対策を行っています。 試薬のpH が約6.5(一般形はpH4.5~5.0)になるよう試薬濃度を変更しました。 指示極は回転白金電極で一般形と同じですが、対極をAgBr電極(一般形は白金電極)に変え、遊離塩素と結合塩素の...
RC400Gのアナログ出力について
(an-rc400-06-analog-output)
アナログ出力は、4~20mA DC(負荷抵抗550Ω以下)または1~5V DC(出力抵抗300Ω以下)1点です。 出力レンジは、測定範囲内で任意に設定可能です。
RC400Gのレンジ切替え機能について
(an-rc400-07-range-switching)
レンジ切替えは、リモートまたはびローカルで2レンジ切替えまでできます。 リモート切替えは、リモートレンジ切替え用接点入力を使用します。
RC400Gの接点出力について
(an-rc400-08-contact-output)
保守中や異常を知らせる接点出力が2点用意されています。 接点出力M1、M2:保守中 接点出力F1、F2 :異常
保守中、校正中、洗浄中および異常発生のとき、出力信号を直前の測定値またはあらかじめ設定した値に保持することができます。
RC400Gの校正について
(an-rc400-10-calibration)
校正は、使用開始の時および長時間の運転休止後の運転再開時に行います。 また、運転中も定期的(1ヶ月に1度程度)に校正を実施してください。 (1)校正前のならし運転 校正は、指示極(回転白金電極)の電極面が汚れていない安定した状態で行います。そのため、指示極(回転白金電極)の電極面を研磨した後、指示極の特性を安定させるための“ならし運転”を30分程度行ってください。 (2)ゼロ点校正 ゼロ点を校正する方法には、「入力回路オープン法」と「塩素不含水測定法」の二通りがありま...
測定槽への通水が停止になり、測定槽内の水がなくなると、「Err13」(測定槽内液切れ)が出ます。エラーがでると、〈FAIL〉ランプが点灯し、アナログ出力はホールドできます。 このままの状態で測定を続けると、指示極(回転白金電極)がガラスビーズから大きなストレスを受けて損傷します。 測定槽への通水が停止されたときは、RC400G残留塩素計の電源をOFFにしてください。 ...
良好な運転状態を保つための主な点検・保守項目と推奨周期を下表に示します。 実施周期は個々の運転条件により変わりますので、下表を目安に適切な周期で実施してください。 保守・点検項目 推奨実施周期 試薬の補充 ― 回転白金電極の研磨 1回/1ヶ月 ガラスビーズの洗浄 1回/3ヶ月 ガラスビーズの交換 1回/1年 校正 1回/1ヶ月 定量ポ...
設置場所:屋内(屋外設置には、別途防雨処理が必要です) 周囲温度:-10~55℃  (ただし、測定水および試薬が凍結する場合は、凍結対策が必要) 周囲湿度:5~95%RH (ただし、結露しないこと) ...
RC400Gの測定水の条件について
(an-rc400-02-water-condition)
装置入口での条件 測定水温度:0~50℃ 測定水圧力:20~500 kPa 測定水流量:    1~4 L/min(浄水用の場合)    5~10 L/min(砂ろ過1筒式原水用の場合)   10~20 L/min(砂ろ過2筒式原水用の場合) 測定水のpH:3~9 ...
残留塩素とは?
(an-chlorine-01)
日本水道協会「上水試験方法」では、残留塩素を次のように定義しています。 「残留塩素とは、塩素処理の結果、水中に残留している有効塩素をいう。 次亜塩素酸、次亜塩素酸イオンなどの遊離型有効塩素を遊離残留塩素、モノクロラミン、ジクロラミンなどの結合型有効塩素を結合残留塩素という。」 すなわち、遊離残留塩素と結合残留塩素の両者を合わせたものを残留塩素と呼んでいます。 また、遊離残留塩素をFree塩素、残留塩素をTotal塩素と呼ぶこともあります。 ...
FC400G無試薬形遊離塩素計は、主として浄水プロセスのろ過工程以降の水、および配水の遊離塩素を測定するのに適しています。試薬を使わない方式なので、保守費用が少なくて済みますが、RC400G残留塩素計に比べ使用条件に制約があります。 RC400G残留塩素計は、試薬を使用する方式で、幅広いアプリケーションでの精度の高い測定に適しています。 FC400Gでは測定できない着水井からろ過工程までの塩素処理での残留塩素の測定ができますし、下水処理施設での放流前の残留塩素監視や、発電所の冷却水(海水)の監...
JIS K 0101「工業用水試験方法」および日本水道協会「上水試験方法」では、残留塩素の定量法として手分析によるDPD比色法と滴定法(DPD法、ヨウ素法、電流法)が定められています。 したがって、浄水場における水質評価もこれらの手分析値が基準になります。 このため、浄水場の運転管理では、残留塩素計の出力値と手分析値との相関関係を確認しておくことが必要です。 この相関関係を確認するときに考慮しなければいけないことは、手分析値が絶対値に対して誤差を含まない値ではないということです。 近年多くの水...

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