横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

設備管理支援サービス

製造現場における設備管理の課題

製造業をはじめとしたお客様にとって、製造物の生産量や品質の安定化は利益に直結する重要課題です。計画外停止や品質低下などを防ぐためには、点検業務や保全作業といった日々の設備管理業務が欠かせません。

しかし、工場やプラントなど製造現場における設備管理では昨今、

  • 高騰するメンテナンスコスト
  • 高経年化したプラントの稼働率・安全性
  • 熟練職員の勇退による人財不足

といった問題に悩む声が増えており、「業務効率化」「安全・安定性の確保」「ノウハウの伝承」といった課題の解決が急務となっています。

これらは「工場の課題」あるいは「保全部署の課題」として認識されがちですが、投資や安全性、人財といった枠組みで考えたとき、経営視点の課題とも重なる部分があります。

経営の課題と現場の課題の関連性

また、「国際競争力の激化」「 高いエネルギーコスト」「働き方改革の流れ」といった外的環境の変化も加速し、生産現場における設備管理は変化の必要性に迫られています。

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「経営に資する設備管理」を目指す

YOKOGAWAは、これからの設備管理は「経営に資する設備管理」があるべき姿になっていくと考えています。「経営に資する設備管理」とは、単に目の前の設備を安定稼働させるだけでなく、設備の導入から廃棄までというライフサイクル全般において全体最適な視点を持ち、計画的な設備管理を行っていくことです。

具体的には、設備管理の費用には設備投資 (CAPEX) と運用コスト (OPEX) があり、建設時にはその設備投資金額に注目されがちですが、実際には数十年といった長年の運用(運転と保全)に多額のコストがかかります。設備起因による非計画外停止トラブルの削減、設備機能低下の抑制といった活動を行いつつ、設備の維持管理コスト(保全コスト)を適正化することは、収益構造の改善、すなわち「経営に資する設備管理」の実現に繋がります。

「経営に資する設備管理」を目指す

あるべき姿を実現する「スマート設備管理」

「経営に資する設備管理」を実現するためには、「マネージャー」「設備技術者」「保全員・運転員」といった各ポジションでどのような課題があるか分析し、個別最適ではなく全体最適として解決するよう取り組む必要があります。

例えばマネージャー層では、設備保全のPDCAを確実に回す仕組み作りや、情報システム化による設備保全効果の定量化・見える化などが課題として考えられます。人員不足が叫ばれる中、各ポジションの課題を解決し、実行していくためには、マンパワーに過度に依存しない新たな設備管理の仕組みが必要です。

YOKOGAWAが提唱する「スマート設備管理」は、設備に関わる「人」、「現場作業」、「管理業務」の全てを対象とし、情報のデジタル化と連携を行うことで「経営に資する設備管理」を実現します。設備のデータを収集・蓄積し、分析・解析することで、日々の保全活動を改善するだけでなく、設備投資などの意思決定も正確・迅速に行うことが可能です。

あるべき姿を実現する「スマート設備管理」

 

「プラント・工場の常時見守りソリューション」とは

YOKOGAWAの「プラント・工場の常時見守りソリューション」とは、スマート設備管理を実現するためのソリューション群です。工場・設備の各所に状態監視を行うためのセンサーを設置し、それらのデータをクラウドで管理・可視化・分析することで、データに基づいた「先回りの意思決定」を実現します。

プラント・工場の常時見守りソリューション
 

「プラント・工場の常時見守りソリューション」を実現するソリューション群

領域 ソリューション名

設備保全管理の合理化
(マネージャー領域)

設備設備管理技術の高度化
(設備技術者領域)

現場作業の迅速化・効率化
(保全員・運転員領域)

  • 現場作業安全管理ソリューション OpreX Control of Work 
  • 統合機器管理ソフトウェアパッケージ PRM

「プラント・工場の常時見守りソリューション」による設備管理フェーズのステップアップ

YOKOGAWAでは、設備管理のフェーズを以下のように分類し、段階に応じた適切なソリューションをご案内しています。
 

フェーズ0:初期段階

  • 設備建設計画
  • 設備管理運用開始
     

フェーズ1:予防保全の入り口

  • 基本的な設備管理保全の仕組みができている
     

フェーズ2:予防保全

  • TBM(Time Based Maintenance)、時間基準保全が中心になっている
  • 設備情報収集、蓄積の仕組みができている
  • 設備保全管理システムが導入されている
関連製品・ソリューション

フェーズ3:予知保全

  • CBM(Condition Based Maintenance)、状態基準保全が中心になっている
  • 個機器の状態監視、診断の仕組みができている
  • 設備情報活用の仕組みができている
関連製品・ソリューション

フェーズ4:予兆保全

  • 設備の異常発生前の小さな変化(予兆)をAIなどによって捉え、異常発生を未然に防ぐ保全が中心になっている
  • 操業と設備の情報統合、解析の仕組みができている
  • 高度意思決定を実現する仕組みができている
関連製品・ソリューション

設備管理フェーズ ステップアップイメージ

導入だけでは終わらない伴走型サービス

DXで陥りがちな落とし穴のひとつに、「システムを導入することがゴールになってしまう」というものがあります。新システムの導入それ自体が目的化し、その後の運用フェーズで「現場に浸透しない」「データを取得してもどう活用すればいいか分からない」など、システムを十分に活用しきれない問題が発生してしまうのです。

DX本来の目標は、「業務や組織のあり方までも変革し、最適化していくこと」です。システム導入は業務や組織の中にある課題を解決するためのプロセスのひとつであり、課題解決、そしてその効果の維持・改善を続けていくことが重要になります。

YOKOGAWAは、お客様と伴走してDXを実現していくパートナーとして、設備管理ソリューションとコンサルティングを一体化させたサービスをご用意しています。導入から運用までを一気通貫でフォローできる体制で「経営に資するスマート設備管理」の実現をお手伝いいたします。
 

課題特定・課題解決・効果維持をサポート

YOKOGAWAでは、スマート設備管理の実現に向けて業務プロセスなどの分析を行い、取り組むべき課題の発掘・解決をお手伝いするサービスをご用意しています。事前に課題特定を行うことで、システム導入がスムーズになるだけでなく、強固な組織づくりや更なる業務改善など、さまざまなメリットを受けることが可能です。
 

課題特定を行うメリット

1.効率的な問題解決
課題を明らかにすることで、問題解決に向けた具体的な手順やアプローチを定めやすくなり、効率的に問題を解決できます。

2.目標設定の明確化
課題を特定することで、将来的に取り組むべき施策や目標(ターゲット)が明確となります。具体的な施策、スケジュールを設定することで、達成に向けた道筋が見えやすくなります。

3.チームビルディング
課題を関係者全員で認識し共有することで、メンバー間の協力体制が強化され、課題解決や施策の取り組みに一体感が生まれ、チームワークが向上します。また、具体的な課題を共通の認識として共有することで、理解のズレや誤解を防ぎ、効果的な情報共有が可能となります。

4.ビジネス上のリスク回避・低減
課題を早期に特定することで、潜在的なビジネス上のリスクを予測し、事前に対応策を講じることができます。問題が大きくなり対処ができなくなる前に行動を移すことで、リスクを最小限に抑えられます。

5. 限られたリソースの活用
課題が明らかになると、必要なリソースや人員を効果的に配分することができ、無駄なコストや労力を極力避け、効率的に成果を得られます。

6.継続的な改善の動機付け
課題を特定するプロセスを経ることで、組織や個人に継続的な改善を行う意識づけが行われます。定期的に課題を見直し解決策を実行し、常により良い状態を目指す文化が醸成されやすくなります。

  • Sushi Sensor

    省電力・長距離の通信を実現する広域無線通信方式LoRaWANに対応し、耐環境性に優れたIndustrial IoT(IIoT)向け無線ソリューション

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  • 広域モニタリングシステム

    操業の現場で現在起きている各種課題の解決を、集中管理/個別分散したデータをクラウド上に集約しデータの統合管理と遠隔監視を行うことにより、広域モニタリングシステムがサポートします。IT知識は不要です。クラウド活用を手軽に小さく始めてみませんか?

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  • OpreX Control of Work

    YOKOGAWAは30年に渡り現場で洗練化してきた知見とデジタル化の技術で、危険な現場作業をより安全に遂行できるようサポートします。

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  • eServ

    保全員の"考える保全"を支援します。 いつでも、どこでも、誰にでも使えてすぐに効果を実感できる、現場で働くひとりひとりが考え行動する、日本の保全スタイルを目指して作り上げたシステムです。

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  • プラントAI解析ツール

    プラントAI解析ツールは、特別なAIの知識を必要とせず、ブラウザで簡単に使うことができるツールです。現場の困りごとを現場で解決する手助けを行い、現場の部隊をAIエンジニアに変えます。現場へのDXの普及と現場でのデータの活用促進の両方を実現するツールです。

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