高度制御ソリューションは、エネルギー消費を抑え製品収率を改善することで、運転利益を生み出します。
「Platform for Advanced Control and Estimation」は多変数モデル予測制御、ソフトセンサー、各種演算やユーザインタフェイス定義を一つのアプリケーションに統合することで、複雑な高度制御の導入期間を劇的に短縮すると共に、ロバスト性に優れた制御性能を維持し保守を容易にします。
簡易な導入効果の試算
高度制御の導入効果は、フィージビリティスタディで過去の運転データを確認した上で、経験則から制御性の改善度合いを設定し、そこから推測される収率改善率等から試算されます。

安定したDCS制御
DCS制御の安定化は安定運転に向けての最初のステップです。標準化されたAdvanced Regulatory Controlモジュールは導入が簡単で、高度制御の導入に先立ちDCS制御の安定化を達成します。
自動ステップテストと素早いモデリング
制約を守り最適化を実現しながら、プラントの動特性応答を得るテストを自動的に実行できます。
パワフルなモデル同定ツールにより、素早くプラント応答データから動特性モデルを作成できます。

総合的な高度制御アプリケーション
高度制御のアプリケーションを構築するには、多変数モデル予測制御の他にもソフトセンサーや各種演算等が必要になります。
新しいプラットフォームは、制御エンジニアが短期間でシーケンスを伴った複数のプロセッサ(制御、推定等)から成る高度制御アプリケーションを同一環境下で開発できるようにします。高度制御アプリケーションに応じたユーザインタフェイスのカスタマイズも可能です。

コミッショニングでの高い制御性能
同一アプリケーションのStaged(Read only)バージョンとLive(Read and Write)バージョンを同時に実行することが可能で、制御エンジニアがパラメータやモデル構成を変更したStagedバージョンの挙動を事前に検証でき、確認後には瞬時にStagedバージョンをLiveバージョンに切り替えられます。
コミッショニングツールはパワフルなトレンド機能と共に提供され、エンジニアはモデルミスマッチを素早く特定できます。

業界標準のOPCインタフェース(OPC DAおよびOPC UA)によるシステム統合
業界標準のOPCインタフェースに対応し、統合生産制御システム『CENTUM』をはじめ、他社DCSやPIMSなどの他システムと接続することができます。
既存のOPCインタフェースであるOPC DAに加えて、R5.03からはOPC UA(※)に対応し、OPC UAに対応する他システムとの接続が可能になり、セキュアなデータ交換が可能になりました。
※OPC Unified Architecture(UA):OPC は産業オートメーション分野やその他業界における、安全で信頼性あるデータ交換を目的とした相互運用を行うための標準規格。OPC UAは、ハードウエアやOSに依存せず、高いセキュリティと拡張性をもち、Industry 4.0の基盤となる通信規格とされる。
運転での制御性能維持
Advanced Monitoring & Diagnosisツールはアプリケーションの制御性能やモデル誤差等を常時監視します。制御パラメータやモデル動特性はオンラインで変更できます。対話形式のパフォーマンス解析ツールにより制御が不良な箇所を特定できるので、対策を打つことで良好な制御性能を維持して、高度制御の導入効果を保ちます。

OpreXとは
OpreXとは、制御事業の包括的ブランドです。お客様との価値共創を通じて培ってきたYOKOGAWAのテクノロジーとソリューションの卓越性を表し、YOKOGAWAの全ての制御関連製品、サービスとソリューションを包含しています。OpreX Transformation 、OpreX Control 、OpreX Measurement 、OpreX Execution 、OpreX Lifecycle の5つのカテゴリーから成り立ち、「Platform for Advanced Control and Estimation」はOpreX Transformationのソリューションの一つであるOpreX Asset Operations and Optimizationに属します。OpreX Transformationは、企業活動全体を俯瞰し、生産からサプライチェーン、リスク管理や経営までの領域を含む卓越したオペレーションを実現する包括的ソリューションを意味します。
YOKOGAWAはこのブランドのもと、お客様のビジネス課題解決の視点で、お客様の変革と成長を支援する統合ソリューションを提供していきます。
関連情報
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カタログ
ニュース
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プレスリリース 2021年5月25日 OpreX Asset Operations and Optimizationのラインアップとして、高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation R5.03」を開発・発売
~OPC UA 通信規格に対応、プラントシステムの相互運用性とセキュリティを向上~
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プレスリリース 2018年7月13日 OpreX Asset Operations and Optimizationのラインアップとして、高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation R5.02」を開発・発売
~大規模なアプリケーションに対応、プラントワイドの最適化制御を実現~
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プレスリリース 2015年6月4日 システムの構築・導入期間の短縮、保守性の向上を実現する次世代の高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation」をシェルと共同開発
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