設備保全管理システム

CMMS とは

設備保全管理システム (Computerized Maintenance Management System) の略称です。
生産計画の達成には一定のライン稼働率と製品品質を維持することが必要であり、故障を発生させないことが最優先の課題になります。故障やトラブルを防止するには、再発防止の対策を行うことはもちろん、故障発生を予測して予防するための計画を立案することが必要です。そのためにはこれらの取り組みを一元管理し、有効に機能していることを検証し、さらなる保全管理業務を強化するためのシステムが求められますが、業務フローの改善と併せたシステムの実現が必要となります。

eServ は、現場の保全業務に携わる「保全マン」とともに理想の CMMS を実現するソリューションです。

EAM とは

企業資産管理 (Enterprise Asset Management) の略称で、保全業務に必要な予算の計画立案・実行、それに伴う工事・作業や物品の在庫および購買要求などを ERP システムと連携して一元管理し、CMMS におけるリソース管理を高度化する活動です。

eServ は、保全予算や工事および物品購買を ERP システムと連携することで業務精度を 向上させるとともに、予算執行状況や残予算などの状況をタイムリーに把握することが 可能です。
ERPをベースとしたEAMは、コスト管理が主目的のため現場のユーザビリティが軽視される傾向があります。CMMSをベースとした eServ は、ユーザビリティを重視することで結果的にデータが溜まりやすく、情報を活用して効果を上げることのできる EAM を実現するソリューションです。

PAM とは

プラント設備管理 (Plant Asset Management) の略称で、設備状態を監視して設備の健全性を維持・評価し、予知保全や改良保全に取り組み、プラントを常に最良状態で、かつ、最適なコストで維持し、理想のプラントを実現するための活動です。

人手に過度に依存せず適正なコストで、 確実な簡易診断を行い、工場全体の 健全性を担保すること

YOKOGAWA では「Sushi Sensor」 (*1) や「産業用IoT データロギング＆ダッシュボード」 (*2)、「Exaquantum」 (*3)、「DUCSOnEx」 (*4) などを組み合わせ、プラントに設置された設備からデータ収集・蓄積・解析して“いつもと違う”を検出するなど、人手に過度に依存せず適正なコストで、 確実な簡易診断を行い、工場全体の 健全性を担保するための「見守りソリューション」を提供します。

eServ は、PAM の基盤となる設備台帳や保全基準、故障や点検情報の一元管理、アラーム発生時の保全員への通知、作業計画の立案・履歴管理などの機能を提供します。

*1 Sushi Sensor 
*2 産業用IoT データロギング＆ダッシュボード 
*3 Exaquantum
*4 DUCSOnEx

APM とは

アセットパフォーマンス管理 (Asset Performance Management) の略称で、保有する設備のライフサイクルを通して最大の価値を得るための活動です。これを実現するために EAM (CMMS)、PAM、その他の関連システムの情報を組み合わせ、設備価値の最大化やリソースの最適化、設備保全業務の最適化の実現により、企業の財務、安全、環境、社会的責任に貢献します。

eServ は蓄積した故障・点検・整備情報を分析し、プラント全体の保全計画立案・実行や 保全業務の最適化を実現し、企業経営の利益最大化のために APM の一役を担います。

工場やプラントでは生産設備の高経年化や多様化、複雑化に対応するコストの増加、ベテランの減少、高齢化と次世代への技術伝承、環境問題への対応など課題が山積しています。
設備保全管理システム（CMMS）は、設備の安定稼動を最大化するために保全業務を支援し蓄積された保全データを解析することで、コストを最小化しながら効果的な保全業務を早期に実現するITシステムです。