横河電機株式会社
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ジルコニア式酸素濃度計アベレージングコンバータ AV550G

ジルコニア式酸素濃度計は、鉄鋼、電力、石油、石油化学などのエネルギー消費の大きな産業を始めとし、ごみ焼却炉や中・小ボイラなど各種の燃焼設備で、煙道排ガス中の酸素濃度を測定し、この酸素濃度を最適化する、いわゆる“排ガスO2燃焼制御”用として使用されており、燃料コストの削減、省エネルギーの面で大きな成果をあげています。
しかしながら、バーナ個々の燃焼特性や燃焼状態の差異等によってはボイラ各負荷域ごとにエコノマイザ出口ダクト内での酸素濃度分布の偏りや濃度差が生じます。このため炉内複数点の排ガス中の酸素濃度を測定し、この酸素濃度を最適化することにより、燃焼効率の向上が期待できます。

AV550G形アベレージングコバータは、最大8点までの酸素濃度検出器が接続でき、イニシャルコスト、メンテナンスコストの削減ができます。また、複数個の酸素濃度信号の2グループ算術平均値、その2グループの平均値(計3平均値)および最大8ポイントの個別出力値を出力できますので、最適燃焼管理・制御が可能です。
電力・産業用大型ボイラまたは各種工業炉での燃焼管理・制御用として最適のアベレージングコンバータです。

特長

  • 最大8台のZR22G検出器を接続することができ、設置コスト・メンテナンスコストの削減ができます。
  • チャネル毎データ8出力と平均値データ3出力の合計11データを同時トレンド表示します。
  • タッチパネル付5.7インチ大型カラーLCDにより操作性に優れています。
  • チャネルカードの拡張が容易です。
  • 測定ポイントの2グループ算術平均値出力、2グループ平均値出力および各測定点毎の個別出力が可能です。
  • 電源ON状態での検出器の点検、保守(ホットスワップ)ができます。
  • ジルコニアセルの交換時期および校正時期の予測による高信頼性。
  • 校正時の配管内ドレインによるセル破損を防止するパージ機能を装備しています。
  • 信頼性が高く、各種海外規格(CE、CSA、UL)を取得しています。

詳細

標準仕様

測定対象 燃焼排ガスおよび混合ガス中(可燃性ガスを除く)中の酸素濃度
検 出 器 ZR22G、ZO21D、ZO21DW
検出器数 1~8台

 

関連情報

チャネルカード基板に表示される部品番号は、チャネルカードの部品番号ではありません。これは、部品を取り付ける前の回路基板の部品番号です。 チャネルカードには2つのバージョンがあります。 チャネルカードを見ると、1つまたは2つの青色の「ボックス」があります。 ブルーボックスが1つ表示されている場合、チャネルカードに共通の絶縁 があります。パーツ番号はAV55M-A1 です。 2つのブルーボックスが表示されている場合、チャネルカードに個別の絶縁があります。パーツ番号はAV55M-B1です。   ...
AV550は、チャネルカードが取り外されると、チャネルカードへの電源を自動的にオフにします。ユニット全体の電源を入れ直すか、チャネルカードの電源を使用する必要があります。 チャンネルカードの電源メニューを表示するには、セットアップキー(レンチ)を押します。 下記をご参照ください。  「保守」を選択します。 「チャネルカード電源」を選択します。 目的のチャネルを選択して有効にします。 ...
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定期的に運転、休止を繰り返すようなアプリケーションで使用する場合は、ジルコニア式酸素濃度計には電源を連続して供給してください。センサ周りに不要な温度変化がかかるのを避けるためです。 また、校正用ガス(計装空気)を流しておくことを推奨します。 ...
ジルコニア式酸素濃度計の校正の概要
(an-zr-06-calibration-overview)
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ジルコニア式酸素濃度計の校正には、酸素濃度の明確なガスを使用します。 通常は、酸素濃度の低い「ゼロガス」と酸素濃度の高い「スパンガス」の2種類のガスを用いて行います(2点校正)。 また、どちらか一方のガスを用いて校正する1点校正もできますが、この場合でも初回またはセンサ交換後、必ず2種類のガスを用いた2点校正を行ってください。 通常、「ゼロガス」および「スパンガス」は、下記のガスを使用します。 ゼロガス :酸素濃度0.95~1.0vol% O2で、残りがチッソガス(N2) スパンガス:計...
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炉内圧が高い場合、あるいは炉内圧力変動がある場合は、炉内と比較空気との圧力バランスがくずれ、酸素濃度を正確に測定することが困難になります。このような場合は、検出器の圧力補正機能を使用して、比較空気を炉内に戻すことにより、炉内と比較空気側との圧力バランスを保ち、信頼性の高い測定をすることができます。この機能を使用することで、炉内圧力250kPaまでの測定が可能になりました。 圧力補償方式 ...
ジルコニアセルを交換した場合は、必ず、「ゼロガス」および「スパンガス」を用いた2点校正を実施してください。 なお、校正は通常測定している状態(炉に取り付けている場合は、炉の運転状態)で行ってください。 ...
回収ボイラやセメントキルンなどのように、測定ガス中に多量のダストを含んでいる場合、プローブの目詰まりが短時間で生じます。これを防ぐためには、ダストの除去を空気圧で行うブローバックが有効です。 ジルコニア式酸素濃度計のブローバックの動作モードには、次の2通りの方法があります。 半自動ブローバック: タッチパネルからの操作、または接点入力信号によってブローバックをスタートさせ、その後、あらかじめ設定してあるブローバック時間および安定時間に基づいて、一連のブローバック動作を行います。 自動...
日常のメンテナンスに必要な下記の情報を表示できます。 これらの情報を基に、校正の周期を決めることやジルコニアセルの準備などをタイムリーに行うことができます。 (1)スパン点補正率およびゼロ点補正率 センサ(セル)の劣化度合いの目安となるデータです。 下図の補正可能範囲を超えたとき、そのセンサは使用不可能となります。 スパン点補正率およびゼロ点補正率は、各校正を行ったときのデータを基にして求めます。 スパン点補正およびゼロ点補正 (2)セル応答時間 校正時に、下図に示す要領で求めます...
燃料の燃焼による排ガス中には、燃料中の炭化水素や水素の燃焼で生じた水蒸気が含まれています。 ジルコニア式酸素濃度計のように、煙道中のガスを直接測定するような場合は、水分を含んだままの排ガスを測定しています。このような条件での測定値は、「湿りガスベース」の値と呼ばれます。 一方、排ガスをサンプリングして測定するタイプの濃度計では、試料ガスは濃度計に導かれる過程で常温までガス温度が下げられ、凝縮水となった水分も試料ガスから除去されます。このように、水分を除去して測定した値は、「乾きガスベース」の値と...
酸素濃度の測定は、省エネルギー・大気汚染防止・安全管理および品質管理などの目的で広く行われています。 下記に、測定方式別の主なアプリケーション例を列記します。 濃淡電池式ジルコニア式酸素濃度計   パッケージボイラの燃焼管理   発電ボイラの燃焼管理・燃焼制御   微粉炭ボイラの燃焼管理・燃焼制御   鉄鋼 熱風炉の燃焼管理・燃焼制御   鉄鋼 コークス炉の加熱燃焼排ガスの管理   鉄鋼 加熱炉および均熱炉の低酸素濃度管理   鉄鋼 焼結炉の漏風検知   石灰キルンの燃焼管理   セメントキル...
酸素濃度計の校正証明書は、下記製品について発行できます。 対象製品 TDLS8000 レーザガス分析計 TDLS8200 プローブ形レーザガス分析計 ZR802G 分離型ジルコニア式酸素濃度計 変換器 ZR202G 一体型ジルコニア式酸素濃度計 ZS8C 防爆形ジルコニア式酸素濃度計 変換器 AV550G ジルコニア式酸素濃度計 アベレージングコンバータ OX400 低濃度ジルコニア式酸素濃度計 MG8G 磁気式酸素濃度計 MG8E 防爆形磁気式酸素濃度計 校正証明書...
酸素濃度の測定方式 現在市販されている酸素濃度計の測定方法を分類すると下記のようになります。 レーザ分光式: レーザ分光式(弊社製品形名:TDLS8000, TDLS8200) ジルコニア式: 濃淡電池式 (弊社製品形名:ZR22G/ZR802G, ZR202G, ZS8D/ZS8C, OX400) 限界電流式 磁気式: 磁気流量比式 (弊社製品形名:MG8G, MG8E) 磁気風式 磁気力式ダンベル形 電極式: ガルバニ電池式 ポーラログラフ式 測定方式により、それぞれ長所...
空気比とは、燃料を完全に燃焼させるために理論的に必要な空気量(理論空気量)と実際に燃焼用として送り込まれた空気量との比をいいます。 空気比mは、次式によって算出されます。 このように、空気比は排ガス中の酸素濃度を測定することで求めることができます。 図1.空気比と熱効率の関係 図に空気比と熱効率の関係を示します。 燃焼制御において、燃焼用空気が少ない場合(空気比が小さい領域)、燃料は不完全燃焼となり、黒煙が発生します。これによりエネルギー損失が起こり、公害の問題も発生します。 ...

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