プロセス用pH計は、化学・食品・薬品・金属・紙パルプ等幅広い分野で原材料の測定・管理・製造工程における反応条件の制御・監視、生成物の品質測定等において重要な位置をしめています。また、工場排水処理におけるpH管理、河川のモニター等幅広く使用されています。
一般に、pH検出器は汚れや劣化等による経時変化があり、性能維持のためには定期的な洗浄が必要です。一方、近年分析計の高精度化、高信頼性、メンテナンスフリーの要望とともに省力化・省人化、危険なプロセス液・現場からのオペレータの解放といったニーズがますます高まってきています。
薬液洗浄形pH測定システムは、これに応えるべく検出器の各種診断機能をより充実させたpH変換器を組み込み、pH検出器の薬液による自動洗浄を可能にしたpH測定システムです。
詳細
特長
- 検出器をプロセス液から取り出して薬液槽内で薬液(HClなど)に浸し、エアバブリングしながら薬液を攪拌することで、手洗浄と同じ確実な洗浄が得られ、スケール(CaCO3など)付着に対して極めて効果的な洗浄が可能
- pH変換器による電極の劣化診断
- 検出器ホルダの引き上げ方式なので駆動部は接液せず、長期にわたり確実な稼動が可能
- 洗浄中、出力信号はホールド
アプリケーション
- 排煙脱硫工程など、結晶性付着物が問題となるプロセスでのpH測定・管理に
標準仕様
測定範囲 | pH2~14 |
---|---|
機 能 | 連続測定 エアシリンダによるpH検出器昇降機能および一定周期薬液洗浄 |
洗浄方式 | エアバブル式薬液自動洗浄 |
洗浄周期 | 0.1~36時間の間で設定可能 |
洗浄時間 | 0.1~10分の間で設定可能 |
緩和時間 | 0.1~10分の間で設定可能 |
使用薬液 | 酸性液、アルカリ性液 |
関連情報
石灰石膏法の排煙脱硫装置では、脱硫剤(石灰)の消費量管理をオンライン pH 計を使用して行なっています。このとき問題になるのが、石灰によって pH 電極が著しく汚れることです。一定レベル以上の測定精度を維持するには酸を用いた電極洗浄を頻繁に実施する必要があり、大きな保守工数がかかってしまいます。
酸洗浄を自動化した 「FLXA AUTO CLEAN 薬液洗浄装置」の採用によって、大幅に省力化が図れたばかりでなく、pH 測定精度を維持した状態での長期運転が可能となり
ました。
水酸化マグネシウム法の排煙脱硫装置では、脱硫剤[Mg(OH)2]の消費量管理をオンラインpH計を使用して行なっています。このとき問題になるのが、水酸化マグネシウム(スラリー)によってpH電極が著しく汚れることです。一定レベル以上の測定精度を維持するには酸を用いた電極洗浄を頻繁に実施する必要があり、大きな保守工数がかかっていました。
酸洗浄を自動化した[FLXA AUTO CLEAN 薬液洗浄装置]の採用によって、大幅に省力化が図れたばかりでなく、pH測定精度を維持した状態での長期運転が可能となりました。(AN 10B01B01-02)
ドキュメント&ダウンロード
カタログ
- 薬液洗浄形pH測定システム PH8SM3, PH8HS3 (3.8 MB)
取扱説明書
- 薬液洗浄形pH測定システム装置 (1.9 MB)
一般仕様書
- 薬液洗浄形pH測定システム (1.1 MB)
技術情報
- 薬液洗浄形pH測定システム (1.0 MB)
外形図
- 薬液洗浄形pH測定システムPH8HS3ホルダ (160 KB)
- 薬液洗浄装置操作ユニット PH8SM3-F、-G(pH測定システム:FLXA21、FLXA202) (322 KB)
- 薬液洗浄装置操作ユニット PH8SM3-E(pH測定システム:PH450G) (315 KB)
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