フィールド無線用マルチプロトコルモジュールは、「フィールド無線用通信モジュール FN120」と組み合わせることで、無線フィールド機器として動作します。本製品と接続したフィールド機器のセンサデータをフィールド無線ネットワークに送信します。詳細はFN120 の仕様を参照ください。
特長
プロトコル変換機能:
有線通信プロトコルを ISA100 Wireless プロトコルに変換し、無線ネットワークへ送信することができます。ISA100 Wireless はプロセスオートメーションに適した工業用無線ネットワークの国際標準規格です。
マルチプロトコル対応:
HART 通信(プロセス通信コード J *1)もしくは Modbus 通信(プロセス通信コード M *2)の有線通信プロトコルを選択できます。プラント操業においてお客様が必要な様々な有線のフィールド機器を無線化することが可能です。
*1:プロセス通信コード J : HART 通信(HART 7)
*2:プロセス通信コード M : デジタル通信(RS485 Modbus プロトコル)
バッテリー駆動による設置の柔軟性:
本製品は内蔵したバッテリーで、接続されたフィールド機器への給電が可能です。配線コストなどの問題で、これまで設置できなかった場所にフィールド機器が設置できます。
小型・軽量の LCD 付き筐体を実現:
大幅な小型化と軽量化を実現した筐体に、通信状態やプロセスデータを表示する LCD デジタル指示計を搭載しています。
詳細
詳細仕様につきましては、一般仕様書をご参照ください。
電源仕様 | バッテリー駆動 | 本製品は、塩化チオニルリチウム電池 D サイズ 2 本を使用したバッテリーパックで駆動します。 定格電圧: 7.2 V 定格容量: 19 Ah バッテリーケース付属(電池は別売り) |
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性能仕様 | 更新周期 | [プロセス通信コード J の場合]: 5 ~ 3600 秒 [プロセス通信コード M の場合]: 8 ~ 3600 秒 |
電池特性 | [プロセス通信コード J の場合] 1 対 1 接続の場合は以下の条件において一般的に 4 年間(BootStrapTime *1*2 10 秒)あるいは 1 年間(BootStrapTime *1*2 60 秒)動作します。*3 - デバイス割付け: IO モード - 更新周期: 10 分 - 周囲温度: 23 °C ± 2 °C - 内蔵指示計表示: OFF *1: BootStrapTime は HART 機器に電源を提供してから、信頼できるデータの取得が可能となるまでの時間です。 *2: BootStrapTime については、接続する HART 機器の製造元にお問い合わせください。 *3: 電池寿命は振動などの環境条件および接続する HART 機器により変わります。 4 - 20 mA ループ接続の場合は以下の条件において一般的に 8 年間(更新周期 10 秒)あるいは 5 年間(更新周期 5 秒)動作します。*4 - デバイス割付け: IO モード - 周囲温度: 23 °C ± 2 °C - 内蔵指示計表示: OFF *4: 電池寿命は振動などの環境条件により変わります。 [プロセス通信コード M の場合] 以下の条件において一般的に 8 年間動作します。*5 - デバイス割付け: IO モード - 更新周期: 10 分 - 周囲温度: 23 °C ± 2 °C - 内蔵指示計表示: OFF *5: 電池寿命は振動などの環境条件および接続するModbus 機器によって変わります。 |
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機能仕様 | 入力信号 | [プロセス通信コード J の場合] 本製品は HART マスタとして動作し、プライマリ、セカンダリの通信設定が可能です。接続する HART 機器間は以下の通信仕様です。 - プロトコルバージョン: HART 7 * - 接続モード:マルチドロップモード( 1 対 1 接続の場合 4 mA 固定)、 ポイントツーポイントモード(4 - 20 mA ループ接続の場合) - 入力点数: 1 点 - 接続ケーブル: シールド付き AWG 14 ~ 22 (最大 20 m ) *: HART プロトコルはそれ以前のバージョンと下位互換性が確保されています。 [プロセス通信コード M の場合] - 通信方式: 半二重通信( RS485 準拠) - 通信プロトコル: Modbus RTU - 通信速度: 9600bps - 入力点数: 1 点 - 接続ケーブル: シールド付き AWG 14 ~ 24 (最大 20 m) |
電源供給 | FN120 への電源供給 供給電圧: 3.5 V、供給電流: 50 mA [プロセス通信コード J の場合] - HART 機器への電源供給 *1*2*3 - 供給可能電圧: 最大 18 V(定常動作の場合) - 供給可能電流: 最大 12 mA(定常動作の場合) *1: HART 機器は 4 mA 電流固定モードで動作させます。 *2: ご使用の前に,接続する HART 機器の最小動作電圧が 16.5 V 以下(負荷抵抗 0 Ωの場合)を満足することを確認してください。 *3: VOUT 端子を使用する場合のみ電源供給します。 [プロセス通信コード M の場合] Modbus 機器への電源供給 - 供給電圧: 3.5 V、供給電流: 10 mA |
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設置環境 | 周囲温度 | 動作時: -40 ~ 85 °C(高度 3000 m 以下)、 -30 ~ 80 °C(内蔵指示計可視範囲) |
適合規格 | CE マーキング | EMC 適合規格: EN61326-1 Class A Table 2、EN55011 Class A 一般安全適合規格: EN61010-1(Indoor / Outdoor use) |
CSA 一般安全規格 | CAN/CSA-C22.2 No.61010-1、CAN/CSA-C22.2 No.94.1、CAN/CSA-C22.2 No.94.2、IEC 60529 * プロセス通信コード J の TIIS 防爆形に対する CSA 一般安全適合は申請中です。 |
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保護等級 | IP66、IP67、Type 4X 防水、防塵性能はコネクタが嵌合した状態で機能します。 |
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防爆構造 | TIIS 本質安全防爆 FM(米国、カナダ)、ATEX、IECEx 本質安全防爆形 |
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形状・材質 | 質量 | 500 g(取付ブラケット、クランプ、バッテリーなし) |
関連製品 pH/ORP SENCOM®検出器 FU20F
大切なお知らせ
日付 | 内容 |
2024/12 | 製品の安全使用に関する重要なお知らせ |
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FN120 フィールド無線用通信モジュール
本製品は、ISA100.11a が規定するデバイスの無線機能が搭載されています。「フィールド無線用マルチプロトコルモジュール FN310」や、「フィールド無線用マルチファンクションモジュール FN510」と組み合わせることで、無線フィールド機器として機能します。
関連情報
ドキュメント&ダウンロード
カタログ
- 無線フィールド機器 製品概要 (904 KB)
- 横河フィールド無線ソリューション (4.1 MB)
- 無線による中・大規模プラントのpH多点測定 (1.6 MB)
取扱説明書
- フィールド無線用マルチプロトコルモジュール (HART 通信編) ※変更票23-01 (5.2 MB)
- フィールド無線用マルチプロトコルモジュール (デジタル通信編) (4.1 MB)
- 変更票23-01 (723 KB)
- Accessories (Antenna, Remote antenna cable) 電子情報製品汚染制御管理弁法(中国版RoHS) (178 KB)
一般仕様書
- フィールド無線用マルチプロトコルモジュール (1.5 MB)
- フィールド無線システム概説 (1.6 MB)
ソフトウェア
- Field Wireless Device Restart Tool
- Field Wireless Device Restart Tool(取扱説明書) (1.2 MB)
- FN310 Device Description(DD)、Capabilities File(CF)(HART 通信形用) (55 KB)
- FN310 Device Description(DD)、Capabilities File(CF)(HART 通信形用)他社ゲートウェイ向け (56 KB)
- FN310 Device Description(DD)、Capabilities File(CF)(デジタル通信形用) (54 KB)
- FN310 Device Description(DD)、Capabilities File(CF)(デジタル通信形用) 他社ゲートウェイ向け (54 KB)
技術情報
- 無線フィールド機器とFieldMate/PRMとの対応について (353 KB)
証明書
- FN310 WCI認証試験 適合証明書 (433 KB)
外形図
- フィールド無線用マルチプロトコルモジュール (897 KB)
本件に関する詳細などは下記よりお問い合わせください
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